主婦の再就職、介護職にチャレンジしました。

下の子供が小学校へ入学したのをきっかけに、再就職する事に決めました。私にとっては外で働くのは妊娠前以来となるので、実に10年ぶりの社会復帰となります。昔は事務職として働いていたので、再就職する時も最初は事務職狙いで探していました。ただ子供が低学年の頃はまだ早く帰ってくる事もあり、子供の帰宅時間に合わせて働く時間を調整するとなると、なかなか事務職では良い求人が見つけられませんでした。またブランクが長い事もあって、昔のようにテキパキと仕事が出来るかも不安でした。

そんな中、私が見つけたのが近所にあるデイサービスセンターの求人です。介護職で働くには資格が必要と思っていたのですが、こちらは無資格であっても働けるとの事でした。また時間もこちらの都合に合わせて融通がきくので、仕事と子育てを両立したい私にとっては理想的な職場でした。まずは面接を受けに行ったのですが、明るくて元気な施設長が丁寧に仕事内容について説明して下さいました。資格を持っていないのでお手伝いできる仕事は限られていますが、人手が足りていないのですぐにでも来て欲しいとの事です。また私さえ希望すれば、働きながら資格取得のサポートもすると言われ、こちらでお世話になる事が決まりました。

初日はまず職員さん達への自己紹介から始まりました。意外と若いスタッフさんが多く、大学を卒業したばかりのような方もいましたが、ハキハキと挨拶をして下さって気持ち良かったです。挨拶もそこそこに利用者さんへのお迎えへ出ていかれたのでゆっくり話は出来ませんでしたが、働く上で人間関係はとても大切なので、雰囲気の良い方ばかりたったのは良かったと思いました。私の初めての仕事は利用者さんへの挨拶がてらに話をしてコミュニケーションをとる事で、看護師さんが血圧測定などバイタルチェックをしている横で私も話をしていきました。

私の事を独身と思って自分の息子の嫁にどうかと冗談を言ってくる方もいれば、機嫌があまり良くないのか顔をまともに見て下さらない方もいました。私が四苦八苦している様子を見て、看護師さんからは「大丈夫ですよ。慣れてきたら会話のコツも掴めます。」と言って貰いましたが、全員と話をし終わった後は汗もびっしょりとかいていました。また普段の声のトーンや大きさで話をしていると、高齢の利用者さんには聞きづらい事がわかりました。耳が遠い方と会話をするのがこんなに大変なのかと思い知らされた初日です。認知症の利用者さんもおり、職員が目を離すとすぐに外へ出てしまうため、私も目を離さないように言われていましたが、他の方と必死に会話をしている途中に席を立たれ、気が付いた時にはドアの前に立って外へ出て行こうとされていました。急いで職員さんを呼んで元の場所へ戻す事が出来ましたが、一人ひとり症状も違うので個人の事をきっちりと把握するまでは冷や冷やする事が多かったです。

とにかく働き始めてから3ヶ月は怒涛の日々でした。周りの職員さんに比べて労働する時間も質も少ないですが、精神的にも肉体的にもクタクタになっていました。それでも次第に利用者さんに顔と名前を憶えてもらい、楽しそうに話しかけられるようになった事は自信にも繋がりました。無資格なので出来る内容は限られています。入浴介助はお風呂から上がった方の体を拭く、服を着る時のお手伝い、食事介助のメインは職員さんで私は配膳や食器の後片付けのお手伝いといった感じです。利用者さんに頼られる事が多くなった一方、出来る仕事が限られている事に物足りなさを感じ、まずはヘルパーの資格取得を目指す事にしました。

主人の協力も得て夜間講座へ通ったのですが、私が勤めていたデイサービスセンターでは研修や試験を無料で受けられるようにして下さいました。もちろん資格取得後もこちらで働く事が条件ですが、無料でスキルアップを目指せるのは魅力です。仕事終わりに学ぶ事は大変ではありましたが、多少の実務経験があるだけに講座の内容も理解しやすかったです。無事に資格を取得する事ができ、そこからは一気に仕事の幅が増えました。ようやく私も介護職として堂々と働けると嬉しくなりました。

排せつ介助も入浴介助も食事介助も、実際にやってみると大変な仕事です。利用者さんの安全第一なので、何をするにしても気を使います。特に食事介助は誤飲などの事故が起こらないように慎重にしなければいけませんが、利用者さんの人数を考えると一人ひとりに対応する時間も限られています。日々反省ばかりでしたが、「ありがとう」や「楽しかったよ」と声をかけられると疲れもとんでいきます。また経験を積んでいく事で次第に段取りや特に注意すべき点も把握できるようになり、今ではほとんど失敗する事も無くなりました。現在、私が主に任されている仕事はレクリエーションの企画です。意外と楽しい企画を発案する能力があるようで、利用者さんが楽しんでいる様子を見ると、益々やる気もアップします。

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