主婦の再就職、介護現場に飛び込みました。

子育てがひと段落し、本格的に社会復帰する事に決めました。ただ前回勤めていた頃からかなりのブランクがあり、前職であった事務仕事もテキパキとこなせるか不安でもありました。何気なく求人を見ていると、やはり圧倒的に多いのが介護現場での求人です。経験者や資格取得者を優遇している所がほとんどでしたが、中には未経験で未資格でもOKとしている施設がありました。これまで介護の仕事に就く事は全く想像していませんでしたが、これからの高齢化社会、益々需要が増えてくる事は想像できます。経験を積んでいけば長く働けるだろうなとも思い、まずは面接に応募してみました。

面接では私の人柄とやる気を確認するといった感じでした。介護の仕事は初めてではありますが、昔から体力には自信があります。すぐに人と仲良くなれる所も長所なので、さほど不安はありませんでした。また資格がある方が働き方に幅が出来るため、もし私が頑張るならば資格取得を全面的にバックアップするとも言って頂きました。この時点ではあまり深く考えていませんでしたが、後々このサポートは凄く有難いものへとなっていきました。

私が働き始めたのはデイサービスで、主な仕事は職員さんのお手伝いです。オムツ交換や入浴介助、食事介助、更衣介助など職員さんがする事をサポートするといった役割ですが、私の段取りが悪いのか最初の頃はよく怒鳴られていました。職員さんは私より年下の方ばかりなので少し気分が悪くなる事もありましたが、とにかく現場は忙しいのがわかります。自分が資格を持っていない事で手伝えない行為もたくさんあり、汗だくで仕事をされている姿を見ると申し訳ない気持ちにもなりました。

自分なりに仕事を覚えていき、どうすれば皆が仕事を進めやすくなるか考えて行動するようになると、ようやく私もスタッフとして認めて貰えたような気がします。もちろん雑務を押し付けられる事が多かったですが、私を信頼して仕事をお願いしてくれている事がわかったので、多少の汚い仕事でも苦にはなりませんでした。そして何より、利用者さんから感謝の言葉をかけられると、自分の仕事が誇らしくも感じるようになりました。良いタイミングで上司からヘルパーの資格取得を勧められ、日中は仕事、夜間にヘルパー資格取得のための講座に通い始めました。本来なら講座に通うために費用はかかりますが、面接で全面的にサポートすると言われていた通り、費用は施設の方から全額出して貰いました。この好意を無駄にしてはいけないと私も必死に勉強したように思います。

無事にヘルパーの資格を取得する事ができ、私は同じ施設内で今度はヘルパーとして働き始めました。デイサービスのように仲間と一緒に働くというスタイルではなく、利用者さんの自宅まで訪問して色々なお手伝いをするという仕事なので、やはり最初は少し緊張しました。ただデイサービスで多少鍛えられていた事もあり、利用者さんとコミュニケーションをとる事は問題ありませんでした。お買い物をしたり掃除をしたり、介護だけではなく家政婦さんのような仕事もあったので、こちらも主婦として培ったノウハウを活かす事が出来たように感じます。

ただヘルパーの仕事もなかなかの重労働です。排せつから食事、着替え、入浴など体の不自由な方の場合は、全体重が私に圧し掛かってくるので、慣れない間は体のあらゆる場所が筋肉痛になりました。排せつ介助ではトイレへ行く直前に漏らしてしまって部屋がとんでもない状態にさせたり、食事介助の時は私が口に運ぶペースが速かったのか、あやうく誤飲させてしまう事もありました。利用者さんのご家族から厳しく注意をされ落ち込みましたが、この時は上司の言葉に救われました。「ヘルパーの仕事をしていると誰でも失敗はする。私もたくさん失敗をしてきて多くを学べた。あなたは一度失敗したら繰り返さない人だから大丈夫。」と言われ、思わず涙が溢れてしまいました。

上司に言われたとおり、一度失敗した事は頭や体が覚えているので、二度と同じ間違いを繰り返しませんでした。何度か同じ家を行き来する事で利用者さんも私を信頼して下さったのか、調子が悪い時や不安がある時はすぐに声をかけて下さいます。どのように接すれば心地よく感じて貰えるのか?という事をテーマにして仕事に取り組んだところ、「あなたが来てくれる日は楽しみにしているのよ。」と言って下さる利用者さんもいて、凄く幸せな気持ちにもなりました。全くの未経験で飛び込んだ介護現場ですが、今となっては私にとって天職だと感じています。確かに世間のイメージ通り、仕事はきつく汚い事も多く、お給料もそれほど高くはありません。でも人から感謝される事が多く、自分が人様の役に立てている事を直に感じられるので、これほどやりがいのある仕事は無いと思っています。今後はさらに勉強して、将来的にはケアマネージャーとしては働きたいと考えています。

コメント